条件を表す if 節の中に will は使えるのか?【文法】

一般的に条件を表す if が導く副詞節では未来のことでも現在形を使うと言われますが,will も使うことができます。
現在形を使った場合,事実(実際)の条件を表します。
will を使った場合,予測の条件を表します。予測以外に「意思」や「丁寧」を表す場合もあります。

(1) If it rains, I will not go out.(事実条件)
この場合 rains という現在形が使われているので,実際に雨が降れば外出しないということになります。

(2) If it will rain, I will not go out.(予測条件)
この場合 will rain が使われているので,雨が降ると予測される,つまり雨が降りそうなら外出しないということになります。

(絵はMONGLYPHさんに描いて頂きました。かわいすぎる!!)

以下は if が導く名詞節及び副詞節の大学入試向けの図解及び解説です。

【図解】

【解説】

大学入試の典型的な文法問題に以下がある。

(1) We'll stay at home if it (     ) tomorrow.(明日雨が降れば,家にいる。)
1. rains   2. will rain

主節は We'll = We will で未来時制であるし,tomorrow もあるので,未来時制の will rain がよいだろうと思って,2 を選択すると間違いとなる。

正解は現在形の 1. rains である。
if 以降の部分(これを節という)では,未来のことでも現在形を使うというルールがあるのだ。

しかし,「if の後は現在形だ!」と単純に考えると次のような問題が出て間違える。

(2) I don't know if he (     ) tomorrow.
1. comes   2. will come

「お,今度も if に続く動詞を問う問題だ。tomorrow があるけど,未来時制の will を使ってはいけないのだった。」
このように考えて,1. comes を選ぶと間違いである。
正解は 2. will come である。

さて,なぜ (1) は rains(現在形)で (2) は will come(未来形)なのだろうか?

実は,if には2つの使い方がある。

(1) We'll stay at home if it rains tomorrow.
もし明日雨が降れ,私たちは家にいます。)
この if は副詞節で,「もし~ならば」という意味を表す。

(2) I don't know if he will come tomorrow.
(彼が明日来るかどうかわからない。)
この if 節は名詞節で,「~かどうか」という意味を表す。

つまり,副詞節の if では 未来のことに現在形を使うが,名詞節の if では普通に未来時制 will を使うということになる。

if 節が名詞節であるか副詞節であるかを判断するのは文全体の意味から総合的に判断するのが妥当であるが,以下のような動詞に続くときには,名詞節である場合が多い。
[know, wonder, be not sure, ask, doubt, see, tell] + if ...

≪まとめ≫
if が名詞節か副詞節かを見極めて,副詞節であれば will ではなく,現在形を使うということになる。

しかし,この話には続きがある。

(3) If you (    ) introduce me to Mr. White, I'll be much obliged.
1. shall   2. are   3. will   4. to
(横浜商大)

この問題の if は副詞節である。従って,will ではなくて現在形を使い,If you introduce me ... としたいが,どの選択肢を選んでもそうはならない。
正解は 3. will である。

この will は未来時制(単純未来)の will ではなく,意志を表す will なので if 節の中でも使用することができるというのが教科書的な説明である。

ここまでが受験の英文法で問われる内容である。以下は,if 節中の will についての更に詳しい説明である。発展的な内容なので受験生が知る必要はあまりない。

【発展】

本来,副詞節の if 節の中に現在形も will も両方使える。純粋な条件を表す場合には未来時制の代わりに現在形を使用する。学校や参考書では,副詞節の if 節の中では will を使わないと教えられることが多いのはこのためである。そのような説明は間違いではないし,シンプルだからわかりやすいのだが,実際には will を使用する場面がある。
では,どのような場合に will を使用するのだろうか。

大まかに言うと,if 節が「条件」を表すなら現在形を,「予測・意志・丁寧」を表す場合は will を使う。

≪まとめ≫
1. 条件 ⇒ 現在形
2. 予測,意志,丁寧 ⇒ will

これだけでは分からないので例文を見ていこう。

下記 (1) と (2) でどのような違いがあるだろうか?

(1) We'll stay at home if it rains tomorrow.
(もし明日雨が降れば,私たちは家にいます。)

(2) Take the whole of next week off, if that will help you to recover.
(もし回復に役立つなら,来週を全部休みにしてください。)

(1) は純粋な条件です。雨が降るか降らないかを条件として,もし明日雨が降ったら,家にいると言っています。
【if 節の雨が降る ⇒ 家にいる】という順番です。

(2) は予測です。来週を全部休みにした後,回復するのですから,回復するかどうかが来週を休みにする条件にはなっていません。
【休む ⇒ if 節の回復する】という順番です。

(2) の「予測」というのは未来時制 will の標準的な意味なので,結局は if 節の中でも普通に will は使用するということである。

次は「意志」の例文である。

(5) If you will smoke twenty a day, it's not surprising you have a hacking cough.
(もしあなたが1日に20本のタバコを吸うつもりなら,空咳が出ても驚きではない。)
「~するつもり」のように意志を表す場合も副詞節の if の中に will を使うことができます。教科書的にはこの用例が説明されることが多い。

(3) If you will introduce me to Mr. White, I'll be much obliged.
(ホワイトさんに紹介して頂ければ,大変ありがたいです。)
この横浜商大の例文の will は「意志」であると上述したが,「丁寧な依頼」と考えることもできる。

副詞節の if 節の中の will を「予測,意志,丁寧」の3つに区別して解説したが,この区別については BBC の Learning English (下記URL)を参考にした。なお同ページでは私が「予測」として紹介した区分は future results(未来の結果)として紹介されている。
http://www.bbc.co.uk/worldservice/learningenglish/grammar/learnit/learnitv315.shtml

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