人称代名詞

代名詞とは

He has a dog.(彼はを飼っています。)
I like it.(私はそれが好きです。)

最初の文で出てきた名詞 a dog の代わりに it が使われています。このように「名詞の代わりに使う言葉」のことを代名詞と言います。

人称代名詞

代名詞にはいくつか種類があるのですが,今回は人称代名詞 (I, you, he, she など) を扱います。

人称代名詞一覧

人称とは

1人称:話し手
2人称:聞き手
3人称:話し手と聞き手以外の人・物・事

1人称の話し手とは自分のことです。英語では I(私)になります。話し手を含むグループを指す場合には we(私たち)となります。

2人称は聞き手です。英語では you(あなた)となります。聞き手が複数いる場合も you(あなたたち)です。

3人称は,話し手と聞き手以外のものを指します。男性の場合は he(彼),女性の場合は she(彼女),中性の場合は it(それ)となります。複数の場合は男性も女性も中性も全て they(彼ら,彼女ら,それら)となります。

格変化

人称代名詞には格変化というものがあります。文中での役割によって形が変わります。
I - my - me - mine や he - his - him - his などです。
この形のことを順番に,主格 - 所有格 - 目的格 - 独立所有格 - 再帰格 と呼びます。
「独立所有格」は「所有代名詞」とも呼ばれます。「再帰格」は普通「再帰代名詞」と呼ばれますが,ここでは言葉のスタイルを統一するために「再帰格」としています。

主格と目的格

この格変化した様々な形は文の中でどのように使えばよいのでしょうか。

まずは,主格と目的格の使い方を見てみましょう。

(1) I like him.(私は彼が好きです。)
(2) He likes me.(彼は私が好きです。)

上記例文はどちらも真ん中に動詞の like があります。
動詞の前に人称代名詞を置く場合は主格を使います。
動詞の後ろに人称代名詞を置く場合は目的格を使います。

これは大切な事なのでしっかりと覚えましょう。
≪重要≫
◇ 主格 (I, He) は 動詞 (like) の前
◇ 目的格 (me, him) は動詞 (like) の後

所有格と独立所有格

所有格は「~の」の意味を,独立所有格は「~のもの」の意味を表します。

所有格は my dog(私の犬)や your book(あなたの本)などのように必ず後ろに「名詞」を伴います。
「所有格 + 名詞」の形で使います。

my dog(私の犬)や my book(私の本)などを一言で mine(私のもの)と置き換えることが可能です。この場合,そのものが「犬」や「本」であることは分からなくなってしまいます。
my dog = mine
your book = yours
her cat = hers

つまり,「所有格 + 名詞」=「独立所有格」ということができます。